日本三大霊場としても知られる恐山。
この世のものとは思えない景観で全国各地から人々が訪れる信仰の山。
立ち込める硫黄臭と荒涼とした岩肌、賽の河原、極楽浜など、地獄や極楽に見立てた景色が幻想的な世界でした。
恐山菩提寺
恐山Nの菩提寺は青森県下北半島にある霊場で、比叡山、高野山とあわせ日本三大霊場の一つです。
そばには火山活動で出来た宇曽利湖があります。
下北地方では「人は死ねば(魂は)お山(恐山)さ行ぐ」と言い伝えられています。
有名なのは死んだ人と会話ができるという「いたこ」ですね。
私も子供のころはなくなったおばあちゃんといつか話ができれば。。なんて思っていました。
六大地蔵
総門の左手には六大地蔵が並んでいます。
手にされているものがそれぞれ異なります。衆生の苦しみを救うという六種の地蔵菩薩。
地獄道を救う檀陀、餓鬼道を救う宝珠、畜生道を救う宝印、
修羅道を救う持地、人道を救う除蓋障、天道を救う日光、
総門
お寺への入り口です。
山門
総門を歩いていくと風車のお供えが見えてきます。
総門を入ってすぐ、山門へのながめです。ご本尊の地蔵菩薩が祀られています。
ご本尊は慈覚大師の手になる延命地蔵菩薩です。右手に伸びる建物は宿坊です。
地蔵尊
山の上には地蔵尊。周辺はいろいろな地獄が並んでいます。
大師堂
積まれた石は幼くして亡くなった子供たちが積む石を、少しでも高くなるようにと参拝者が積んでゆきます。風車は幼い子供たちへのお供えです。
地獄
活火山
恐山は活火山なので、剥き出しの岩肌から火山ガスが噴出し、硫黄臭が立ちこめています。
これが、独特の雰囲気を醸し出し「地獄」に例えられています。
極楽浜
宇曽利湖の湖畔は極楽
地獄谷から宇曽利湖を眺め。宇曽利湖の湖畔は極楽になります。
東日本大震災供養塔
極楽浜に2012年に建立された東日本大震災供養塔
菩提寺のスポット情報
住所:青森県むつ市田名部字宇曽利山3-2
営業時間:6:00-17:00
定休日:無休(11-4月は閉山)
料金:[入山料]大人500円、小・中学生200円※団体20名以上1人400円
電話番号:0175223825
宇曽利湖を取り囲む山
太鼓橋と三途の川
奪衣婆(左)と懸衣翁
橋のたもとにある石像です。
奪衣婆(だつえば 左)とは地獄の入り口で死者の衣服を奪い取る鬼女です。
懸衣翁(けんえおう 右)も同じく死者の衣服をはぎ取ります。
死者が三途の川を渡る前にこの二人にはぎ取られた衣服が木の枝に掛けられて生前の罪の軽重が量られます。
太鼓橋
菩提寺の入り口にある太鼓橋と三途の川です。人が死ねば必ず渡る橋と川です。
恐山 展望台
菩提寺のすぐ近くの展望台にも立ち寄りました。
秋の気配が感じるころで紅葉が始まっていました。
恐山アクセス
今回、私達はレンタカーをしましたが、道は一本道ですので車で訪れる場合、迷うことはまずありません。
- アクセス(車):八戸道八戸ICから国道45・338・279号経由120km2時間30分
公共のバスでもアクセス可能です。
- アクセス(公共交通):JR下北駅→バス45分、バス停:恐山下車、徒歩すぐ
まとめ
恐山は今も活動中の活火山。「地獄」付近には火山性ガス(亜硫酸ガス)が充満しており、硫黄臭を放出しています。
恐山霊場は火山ガスの影響で、草木が生えず動物も稀で、まるで地獄や霊場のよう。
周辺の川や湖は、川底や湖底から硫化水素が噴出し透明度が高く、これが地獄と相反して、天国のようです。
今回、一度は行ってみたい、恐山の地獄と天国の風景を訪れることができました。
見応えのある風景、お寺、お地蔵様、下北半島を訪れる際には、かならず立ち寄って下さいね。
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